<<<<<<<<<<<<<<雑誌掲載論文用カード情報>>>>>>>>>>>>>> 著者名:佐々木保行 論文名:父親の発達研究と家族システム−生涯発達心理学的アプローチ 雑誌名:教育心理学年報 巻35 ページ:137〜146 年:1996.3 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> 佐々木は、近代家族の変容をもっとも端的に反映しているのは「家族の個人化」(138) であるという。「家族集団の中に個や個人が埋没するのではなく、自己のアイデンティテ ィや生き方の自己決定を求める志向性が、なかでも家事・育児専業主婦といわれる女性の 側に、次第に顕著になってきている」(138)としている。これまで、日本での親子関 係における研究は、そのほとんどが、子どものとっての親(大半が母親)の意義・影響を 調べるものであった。佐々木は、近代家族の変容・欧米では家族を社会システムとしてと らえた研究に目が向けられていることを挙げ、親にとって子どもとは何か、また今まで注 目されていない父親の研究の必要性を説く。そして父親の育児関与とそれが父親におよぼ す影響についての概観をまとめている。研究の数はまだ少ないが、日本の多くの家庭は、 父親の育児関与行動の欠落ないし不十分な関わりのため、子どもが父親の人格発達に影響 するまでに至っていないようである。父親の育児関与行動の低さから、母親の育児に対す るストレスが増えることも起こっている。家族システムや生涯発達の視点をもつ父親研究 が今後発展することが望まれる。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>> 中嶋靖子 1998.8.4