<<<<<<<<<<<<<<雑誌掲載論文用カード情報>>>>>>>>>>>>>> 著者名:三浦 正江、坂野雄二 論文名:中学生が学校ストレッサーに対して行うコーピングが認知的評価に及ぼす影響 雑誌名:日本心理学会第60回大会発表論文集 ページ:384    年:1996 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> 問題:個人の心理的ストレスについての考察においては、人間と環境とを相互に影響を及  ぼし合うものとして捉える必要があることを指摘されている。しかし、従来の研究の大  半が個人がストレッサーに対して行う認知的評価はコーピングの実行の規定要因である  という考え方に基づいている。本研究においては学校ストレッサ−に対して行われるコ  ーピングが認知的評価に及ぼす影響について検討することを目的とした。 方法:対象…首都圏の公立中学校2校の生徒1〜3年生計224名(男114名、女110名)    材料…中学生認知的評価測定尺度(三浦・坂野、1995)       中学生用コーピング測定尺度(三浦・坂野、1995)      これらを「学業」および「友人関係」の2場面においてそれぞれ測定した。    手続き…コーピング尺度は5月に、認知的評価尺度は6月にそれぞれ実施した。 結果と考察:認知的評価の因子として「影響性」「コントロール可能性」の2因子14項目  が抽出された。また、コーピングの因子構造としては「積極的対処」「思考の肯定的転  換」「サポート希求」「あきらめ」の4因子24項目が抽出された。コーピングが認知的  評価に及ぼす影響について重回帰分析を行ったところ、有意な重回帰係数が示された。  標準偏回帰係数についても特に「友人関係」場面において有意な正の相関関係が示され  た。これらの結果から、学業および友人関係場面において、ストレスに対して積極的に  対処する生徒は出来事に対するコントロール感が高まったり、出来事の影響力を高く評  価し、また、友人関係場面のストレスに対して出来事を肯定的に捕らえようとする生徒  は出来事の影響力を高く評価することが示された。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>> 1999.2.10 熊田 圭子