<<<<<<<<<<<<<<書籍用カード情報>>>>>>>>>>>>>>>>>> 著者名:ポール・スピッカー 著・西尾 祐吾 訳  書籍名:スティグマと社会福祉 (第1部・第2章 諸サービスに及ぼすスティグマの効果) 出版社名:誠信書房 年:昭和62年 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> スティグマはサービス提供者の態度、サービスの質とサービスへの需要に影響を与える。          諸サービスの適用率が低いのは、サービスに関する情報の無知が原因であり、スティグマ は単なる神話にすぎないと主張される。  反面、サービスに対する感情から、詳しく知ろうとしない、あるいは申請を拒否する といった態度はスティグマの存在を感じさせる。援助を求める行為にためらいや恥辱を 感じるのは、他人の否定的な意見や態度が大きく関与しており、スティグマを認めるこ と自体がスティグマを帯びている。実際に申請をする人でも、やはりためらいは感じて おり、申請を拒否する人を上回る多くの人々が、気後れしているのである。つまり、た めらいを感じる人が必ずしも申請を抑制されるわけではない。  このことから、スティグマは申請を抑制しなくても、サービス利用者の態度に与える 影響が大きいと分かる。サービスへの申請を決意する際には、「随伴するスティグマを 含めてサービスの代価と、受けられる援助の値打ちとの均衡」(p:44〜45)を考え、 既にスティグマを負った人ならためらいは少ない。従って、諸サービスを利用するに当た って支払わなければならないコストがスティグマであることは、否定できないであろう。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>>               大町麻実子・6月25日