<<<<<<<<<<<<<<<書籍掲載論文用カード情報>>>>>>>>>>>>> 著者名:副田あけみ 論文(章のタイトル)名:4章 アルコール依存症者をめぐる相互作用とラベリング 書籍名:社会問題の社会学 書籍編著者(もしくは共著者)名:青井和夫 監修・副田義也 編集 出版社名:サイエンス社 年:1989年 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> 厚生省の1985年の発表によると、日本におけるアルコール依存症者の推定患者数は 全国で約220万人である。しかし、患者として医療機関にかかる人は2万人にすぎない。 内臓を病んで病院へ通っていたり、飲みすぎで周囲に迷惑をかけていてもアルコール依存 症と気づかない。または、気づいても医療機関に出向かないケースが多い。社会問題とし てはまだ潜在的なものであり、人々のアルコール依存症に関する知識は乏しく、「アル中」 という道徳的非難を含めたラベルを貼られ、スティグマを付与されている。 しかし昨今では、アルコール依存症者の増大を背景に情報量も増えてきており、伝統的 なステレオタイプ化したイメージ…「社会の最低辺層に落ちた人々、社会的価値規範から 堕落した人間としてだめな存在、不潔で町の美化に反する存在、犯罪を犯しやすい存在な ど」(P.174)だけを示すものではなくなってきた。友人などのインフォーマルな関 係においては、冗談交じりの忠告めいて「アル中」という言葉は使用される。それは、「道 徳的非難や人格の否定的評価を意味する価値剥奪的なラベルを意味してない」(P.17 6)のである。しかし、フォーマルな関係における「アル中」には「哀れむべき存在、非 難すべき存在、忌避すべき存在という社会的偏見」(P.176)があり、なんらかのス ティグマを感じさせる。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>> 大町麻実子・9月12日