<<<<<<<<<<<<<<<<書籍用カード情報>>>>>>>>>>>>>>>> 著者名:ミッシェル・フーコー著/中山元訳 書籍名:精神疾患とパーソナリティ 出版社名:筑摩書房 年:1997 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> *引用は「」でくくり、その後にページ数を明記    「精神分析は患者に、葛藤のうちに世界の秩序の矛盾を読みとらせるのではなく、 自分の心の調子外れの法則をみいだすように求める。この種の精神療法ではなく、患者が 自分の葛藤の状況を克服し、自分の環境を修正し、自分の実存の条件の矛盾に対して、 差異化され、適応した形で対処できるようにするための具体的な手段を、患者に提供するような 治療法を優先する必要がある。個人とその環境の関係を非現実化してしまったら、治癒は不可能 なのである。実際に、環境との間で新しい関係を作り出さない限り、治癒はあり得ない(p.206〜207)。  心理学が人間の疎外=錯乱を克服すること目的とするものであるならば、真の心理学は、 その心理学主義から自らを解放せねばならない(p.207)。」  「「精神疾患」と呼ばれるものは、疎外された狂気にすぎない。狂気が可能にした心理学 において、狂気が疎外されている(p.186)。精神分析よる治療の成功によって、神経症の「真理」 があらわになるとしても、それは新しい心理学的なドラマの内部のことにすぎず、ここに神経症の 真理は組み込まれるのである(p.209)。われわれの世界では、狂気が支配され、ドラマから排除 された後になって、初めて心理学が可能となった(p.211)」ため、「心理学が狂気を支配することは できない(同)」。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>>               山田陽子・10月21日