<<<<<<<<<<<<<<書籍掲載論文用カード情報>>>>>>>>>>>>>> 著者名:氏家憲章 論文(章のタイトル)名:後を絶たない精神病院の不祥事 書籍名:変革期の精神病院−−どうすれば病院改善が進むか 書籍編著者(もしくは共著者)名:ゆうゆう編集部 編 出版社名:萌文社 ページ:47 〜 58   年:1998 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約・要約日>>>>>>>>>>>>>> *引用は「」でくくり、その後にページ数を明記 ここ1−2年ほど、精神病院の不祥事が多発している。長野県の栗田病院事件や大阪の 安田病院(系列の大和川病院)事件などの不祥事が発生した。精神病院の改善が叫ばれ、 精神保険福祉法などが改正されたが、後を絶たないのは、一体なぜなのか。それには、 精神病院の不祥事を生む我が国の劣悪な精神保健施策と、声を上げられない患者と家族の 存在があげられよう。  本書では、最近不祥事を起こした精神病院5つを取り上げ、その内容をふりかえりながら、 共通の問題点を7点指摘している。それは以下のようである。  1)看護基準が「精神科特例」以下の無類で極端に人手不足の病院  2)精神科救急医療の不整備がこうした病院を生み出した  3)行政との馴れ合い・病院との癒着  4)精神病院の異常なまでの閉鎖性と密室性  5)労働者の権利を認めず組合結成を犯罪視  6)病院の常識的運営が求められている  7)精神医療・患者を儲けの手段にしている  精神病院の不祥事は明らかになっているものだけではなく、問題を抱えている病院は全国に 多数ある。精神障害者の福祉・社会復帰体制が大きく立ち後れ、収容主義の施策が基本にある ことが諸悪の根元にある。不祥事根絶のためにいっそうの努力が求められる。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>                    山田陽子・9月7日