<<<<<<<<<<<<<<雑誌掲載論文用カード情報>>>>>>>>>>>>>> 著者名:水口 禮治・杉山 成・塚本 尚子 論文名:「あがり」に関する心理学的研究(1)―あがり傾向者の性格特性− 雑誌名:立教大学心理学科研究年報 巻 号35 ページ:19〜27    年:1992 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> *引用は「」でくくり、その後にページ数を明記 個人のあがりやすさについて、あがり診断スケール・Locus of control・Y-G性格検査・ Cattell Anxiety Scale(CAS)・権威主義的尺度・性格記述用語を用いて調査したもの。 あがり診断スケールの被験者の傾向高群と傾向低群を抽出して比較対象とする。CASと の関連で見ると、あがりが不安とは同じ概念ではないことがわかる。また、Locus of control (統制期待)との関連から、あがり傾向高群は低群より外的統制傾向が高いことが分かる。 なお、外的統制者は、自分の行動の基準を自分自身の努力や能力にあるとは考えず、社会 的な影響を被りやすいという特徴がある。性格記述用語との関連では、「 あがり傾向高群 の自己概念は「非活動的」で「非周到的」、あがり傾向低群の自己概念は「活動的」で「周到的」 なものである 」(P23)ことがわかる。Y-G検査の結果からは、内的傾向や、主観的な判 断があがりと関連を持つことが分かった。最後に、権威主義的尺度との関連を見ると、あ がり傾向高群の方が、低群と比べて権威主義的な傾向が高いであろうと考えられる。 これらの結果から、外的統制者は、周りの様子をきっかけに、自分があがっていること を認識しやすく、認識した後はあがりを抑えようとやっきになり、試合やスピーチなどの 場面でのパフォーマンスに支障をきたすという悪循環になるものと思われる。よって、誰 でもあがるものだという柔軟な思考が、あがりの状態を軽減するのではなかろうか。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>> 9月26日/田坂 祐貴子