<<<<<<<<<<<<<<雑誌掲載論文用カード情報>>>>>>>>>>>>>> 著者名:中島登代子 論文名:競技者の抱く不安 雑誌名:体育の科学 巻47 号3 ページ:p170〜174    年:1997 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> *引用は「」でくくり、その後にページ数を明記 競技者は「不安」を手がかりにして、競技者としてまた人間としての成熟を深めていこう とする。競技を始めたばかりの段階では、勝敗は心の問題よりもむしろ、技術の未熟さや 体力不足が原因で決まることが多い。この段階での「不安」は、「過度の緊張からくるもの が多く、後の段階で診られるほど、種目による特徴が現れにくい。」(170ページ)競技 者の競技レベルが上がるにつれ、より鮮明に種目の特性が「不安」表現の中に現れる。例 えばサッカーや格闘技では、「攻撃性を直接的に表現し得る種目」(170ページ)ゆえに “大きなけがをしてしまうのではないかという不安”を持つ。自らの競技レベルを上げよ うとするとき、体力・技術的なレベルアップは微調整を繰り返すことで、小さなステップ を少しずつあげることができる。しかし身体・体力レベルが大きく変化してくると、当然 ながら技術の変更を余儀なくされる。例えば中学・高校ではナンバー1だったが、大学で 現状に限界を感じることで「不安」を感じる。また選手は「あがり」に代表される試合前 や試合中に起こるスポーツ不安も感じる。特性不安が高い人は低い人よりも試合のような ストレスのある場面では高い状態不安を示す傾向がある。特性不安と状態不安の相関性は 試合前・試合直前に見られ、敗者の方が有意に高い状態不安を示していた。すなわち状態 不安の高さから競技パフォーマンスの予測がつくのではないかと考えられ、これは指導者 にとっていかに対応していくか、大きな問題提起となっている。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>> 藤井 香織  8月4日