<<<<<<<<<<<<<<<<書籍用カード情報>>>>>>>>>>>>>>>> 著者名:鈴木 清、杉原 隆、佐藤 正、石川 尚子、上田 雅夫、今村 義正、谷口 幸 一、小村渡岐麿 書籍名:体育心理学 出版社名:実務教育出版 年:1982 <<<<<<<<<<<<<<500字程度の要約>>>>>>>>>>>>>>>>> *引用は「」でくくり、その後にページ数を明記  新しい課題や困難に直面したときは、誰でも強い緊張を感ずる。スポーツにおいては特 に過緊張を経験することが多い。第一にスポーツでは緊張場面が多く、競争相手が存在す る。この相手は絶えず変化しつづけ、それだけ相手との関係において自己統制が強いられ る。二番目に問題や課題が自分の能力水準以上である場合、さらに強い緊張と葛藤が意識 される。この葛藤における悩みは、時間とともに過重になり、行動に落ち着きがなくなっ てくる。試合に臨むときの自己の能力評価、相手との比較による予想、試合場面の雰囲気、 周囲からの応援・期待などに取り囲まれた状態によるものだ。さらに競争における連続的 な失敗は、自己劣等感と結びつくことになる。臆病、恥ずかしさなどの感情体験である。 この経験は自己の反省の機会であるが、新しい場面における失敗の予想としての消極的態 度や逃避を生むことになる。また自分の能力が相手よりはるかに勝っていることを知って、 うぬぼれや傲慢の態度を生むことがある。このような優越感は一度崩れると、自己保全の ために合理化や回避の好ましくない行動を派生することが多い。逆に失敗を克服すること は自己信頼感を育てることになり、新しい課題への挑戦意欲を高めることができる。児童 期は楽観的にものを考え、今できないことも大きくなればできると考える。それが中学以 降になると、自己能力を客観的に評価できるようになり、優劣の感情が自我の発達を損な わせやすい。スポーツは自己の心身の発達に大事なものである。 <<<<<<<<<<<<<<要約者担当者名・要約日>>>>>>>>>>>>>>> 藤井 香織   9月1日