勝つための心理的要因

 

 最後にスポーツにおいて、成功する要因を考えたい。個人ではまず明確な目標を設定し、

その目標に向かってのやる気を起こすことである。また経験を積み重ね、自信をつけるこ

とでさらに高いやる気を起こすことができる。結果が良くても悪くても、その原因を客観

的に分析し、さらに自分を高める努力が必要だ。そして緊張やストレス、プレッシャーを

いかに克服し、利用していけるかだ。このようなストレスマネージメントの他にも、情動

のコントロール技術、自己イメージ構成の技術、注意集中の技術、といったメンタル・マ

ネージメントをいかにやっていけるかが重要である。そしてなにより気が散らず集中し不

安がなく自然に楽しくプレーするためには、選手が「積極的指向」を身につけ、またプラ

スの方向に考えることが重要なこととなっていく。(新畑、1997)

 

さらに集団では、チーム内での競争と対外試合での協同・団結が作られねばならない。ま

たチーム全体としてのやる気(士気)やチームとしてのまとまり、さらに集団をまとめ、

より良い方向へ導いていくリーダーシップの機能がうまく働いていることがあげられる。

杉江(1980)によると、チームワークにおいてのメンバー間の相互作用は一つがチー

ムワークの勝利やスコアアップなどに対する生産性関連の相互作用であり、さらにあと一

つがメンバー間の潤滑な人間関係構築に対する社会・情緒的相互作用があげられる。二つ

の側面の結合により、チームとしての効果が期待される。