仮説

 

 セリグマン(1991)によると、現代のアメリカ社会では自己が非常に拡大していて、自分の成功や失敗を非常に重視する傾向がある。このような状況下で、うつ病は増加の一途をたどっているという。が、非西洋文化の地域においては、うつ病患者の率は現在でもそれほど高くないとのことだ。よって、楽観主義や悲観主義が西洋以外の文化においても社会的な成功につながるのかどうか、もしつながるとすればどの程度の影響を及ぼすのかということについて知りたい。そこで、現代の日本における楽観主義と悲観主義と社会的な成功との関係について、大学におけるスポーツ選手の試合の戦績と楽観度に的を絞って、調べることにした。この過程において、私たちは,以下に掲げる2つの仮説をたてた。

  1. 個人競技では、楽観度の高い選手のほうが、戦績は良い。
  2. 楽観度の高い選手が多いほうが、団体としての戦績も良くなる。

この2点について、「結果・考察」の部で詳しく述べていくことにする。