<<書籍論文カード>> 著者名:白石 大介 論文(章のタイトル)名:第1章 面接の基本となる構成要素 書籍名:『対人援助技術の実際』 出版社名:創元社 ページ:3〜31    年:1988 ・援助者は専門家としての権威をもつが、これは相手が無意識的に感じるものであり、 クライエントとは人間として対等な関係であると、意識しなければならない。そして、 あいまいな説明や不用意な発言は慎むべきである。また、面接には限界があることを理 解し、クライエントが自分で解決できるようになるよう、身体的能力や情緒の安定性な ど、クライエントの限界も考慮しながら、あくまで側面から援助するのである。さらに、 他者を適切に理解するために、自分の価値観・態度・反応など自分の全体像を理解する ことが重要。これには、日常から自分を観察することである。 ・援助の目標は、クライエントのパーソナリティの変容と適応の改善をはかること。 ・面接室は、物理的な条件は心理にも影響し、居住性と精神性は連動しているところも あるので、適切な物理環境にすることが望ましい。 ・援助過程の枠組み(p25)…面接過程では、客観的・主観的側面のバランスが大切。 @クライエントの主訴への傾聴と問題の的確な把握 Aその問題の理解に必要な情報や資料の収集 Bそうした情報や資料の分析による問題の性質や原因の究明といった診断 C診断に基づく治療計画や処遇の実施 援助関係は、専門家によって意識的に操作される特別な人間関係でもあり、感情に巻き 込まれないよう、より冷静で客観的から出発し、過程においても心理的な距離は必要。